好きです。
スキ

放課後、私は言われたとおり教室に行った。

「あ、本当に来てくれたんだね。」
宮瀬くんは笑った。

「だ、だって、宮瀬くんが呼んだんでしょ…?」
緊張して声が震えてしまった。

「これ、書いたの天野さんでしょ?」
宮瀬くんの手には、確かに私が書いた手紙が握られていた。

「どうして?」
なんで、分かったの?

「だって、こんな綺麗な字書くの天野さんぐらいしかいないでしょ?」

私は、約十年習字をならっていた。

「ほら、何も言えないでしょ?」
失敗だ。失敗だよ。

「そうだよ。それを書いたのは私。」
もう、振られたっていい。私は真実を伝えることにした。









.
< 7 / 12 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop