ラブシチュエーションアイツが弟?
自分から腹減ったって振ったくせに、なに照れてんのよ~。

「私も手伝う!」

透のあとをついて、キッチンへ。




「大和、フルーツ好きなんだよな。コレでいつもご機嫌になる」

って言って、透は冷蔵庫からフルーツを出した。

「そうなんだ~」

「そ」

透は果物ナイフで器用にリンゴを剥いていた。




「すごーい。リンゴ剥くの上手いね!」

「そ?」

「うん」

リンゴ剥く透の横顔を、じっと見ていた。

透の指の先から、スルスルと1本の皮が下に伸びていく。

あの皮……欲しい。

ヘンタイ?

透じゃなくて私がヘンタイか。





「面白い?」

あんまり見てたもんだから、透がそんなコトを言ってくる。

「う……うん。リンゴの皮……剥いたのって中学の家庭科のときぐらいかなぁ」

「……へぇ」



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