ラブシチュエーションアイツが弟?
えっ……?

パッと透を見ると、薄目を開けていた。

「……起きてた?」

「あぁ、ちょっと前から」

ちょっと前から……。

きっと私ボーッとしてたよね。

「早く声かけてくれればいーのに」

「……ごめんな、明梨を任せて」

「ううん、大丈夫だよ。今はもう寝てる」

今は透も落ち着いてるみたいだし。明梨ちゃんが言ってたコト、明日ゆっくり話そうかな。

透はじーっと私を見つめている。



……照れるな。

「なに? 見過ぎなんだけど」

「もっと、こっち来いよ」

「えっ?」

グッと腕を引っ張られた。

透に支えられ、倒れ込む身体。





< 365 / 533 >

この作品をシェア

pagetop