ラブシチュエーションアイツが弟?
「え……えーっ?」

「え? じゃねぇよ。ありがとな……面倒なコト押し付けて……」

透は寝転がったまま、私の身体に足を巻きつけてくる。

う……うっわ。

時計の針は午前2時をさしている。

オオカミスイッチ入っちゃった?




ドキドキ、バクバクする私の心臓。

「めんっ、面倒って、な……なにがぁ?」

声が……裏返るぅ!

「明梨のコト。オレ、アイツがマジで怖くって……。な、今日やっぱ一緒に寝よ」

透の肩ごしに埋もれた私の顔。

耳元で響く透の声にドッキドキ!



寝る……。

明梨ちゃんのさっきの言葉を思い出す。

寝る=犯される?

いや、それは……ちょっと。

「……大丈夫。なんもしない。こうやってるだけで……落ち着く」

私は全然、落ち着かないんだけど。

透の腕の中で、かなり息苦しい……。










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