ラブシチュエーションアイツが弟?
「みちる、すねんなよ。また透に冷たくされたって?」

「うわ、なんで知ってんのよ」

「透はな、みちると違って繊細なんだよ。お前みたく、目に見えるモノ、聞いたまんまを信じるバカとは違うんだよな~?」

な……なにっ、その言い方。

ていうか、聞いたまんまを信じるって……明梨ちゃんのコト?

「ちょっと。透の妹が昨日ここ泊まってた話、聞いたの?」

「おーよ。オレと透は親友ですから? あ、オレジュース飲みたい」

ひとんち来ていきなりそれ?

……呆れた。




大和の前に、ガラスのコップと、2Lのペットボトルをドンと置く。

「自分で注ぎな」

「……厳しいな。透が見たら怒るぞ? ってか、ボトルごと出すか? フツー……」

「フツーじゃなくて悪かったね。あんたが好きっていうオンナは、こーいうヤツです!」

大和に嫌味を言ったつもりが、ニンマリ笑ってる。

「だな。人間の器がデカそうな所、好きだぜー」

とか言ってるし。




しかも、まさかの言い直し。

「ていうかさ、器がデカいってよりは……気にしなさすぎ? 大雑把? 」

もう……なんとでも言ってよ。

大和が私のどこを好きなんだか、理解できないよ。

そして……透も。






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