¥時給1000万円
男は右手の掌を永井の方に向けた。
「…いや…ちょっと待って……くれないか……」
「…ど……どういうことですか…?」
「……俺のこの法則が正しければ………恐らくこの部屋に帰ってこない奴は…………」






















あの金髪の男の予感は当たっていた…


永井が金髪の男に冷やかされていた時に止めに入った男が殺された…。


確かに予感は当たったのだが……なぜ…?

「…ほらな…」
従業員がぞろぞろ帰ってくる中 その男の姿が現れなかった…。
そして口々に何人かが彼の話をしはじめた…。
「………最後に死んだ奴は無残だったなぁ〜…」
「………暴れたせいで兵士の刀が耳にいっちまったんだろ…?」
「…あんな風に痛い思いをしながらの死に方はしたくねぇな…」
「……名前なんつったっけ……?」
「…確か………」

「………てめぇらいい加減にしろ…!!」
金髪の男が突然立ち上がり、ベッドを降りてはズカズカと連中の元へ歩み寄った。

「…あぁ…!…あの男とよく くっついていた奴じゃねぇか…!」
「…ぶっ殺す!!」
金髪の男の大きな拳が顔の半分を覆って直撃した。

周りは歓声をあげる。
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