¥時給1000万円
「………そう書いてあったとしても……俺がどうやって誰が死ぬのかを操るんだ…?……その紙はお前が用意したかもしれないだろ…?」
「……この紙は金田が用意したものだ…。…死を操るのは簡単だろ…お前は長年この店で金を儲け続けた。……まわりの奴らはそれにつられて同じ奴に票を入れる…!お前のような経験を重ねればそれだけで操れるだろ…!」

「……なに言うかと思えば……フフフ………ハハハッ!!!」
「…な…何がおかしい…!」
若い男は再び殴りかかろうとしたが解放されていた右腕はすぐに捕らえられた。
「………いいか…!昨日の第3部で俺はあの永井という奴に賭けたんだ…!」
男は永井を指差した。

永井は自分の名前が出されて驚く。

「…お前の言うとおりまわりの奴らもあいつに賭けたよ…!けどな…投票は気に入った従業員だけで、投票数が一番少ない奴が死ぬんだよ!…他の客が誰に投票したかも分からんのに簡単に死ぬ奴を予想できねぇよ…!だから昨日は賭けに敗れた…たまにはあることだろ…」
「…いや…!何か…何かがあるはずだ…!」
「………そんなことより聞かせてくれないか…?………お前はなぜそこまであの金田って奴を信用できんだ…?…結局あいつはお前に借金つくらせてあの世にでもいっちまったんだろ……?賭けの時にもうまくいかなかったらさらに借金をつくっちまうことになったんだろ?そんな奴をどうして…」
「…俺には分かるんだ…」
「……ん?」
「………分かるんだよ……」
「…だからどうして…。」
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