￥時給1000万円
『……ははは…！…あっちで待ってるぜ…！』
金田の最後に言った言葉を思い出す…

金田………待ってたお前を…死に葬ったこいつらを………見返してやる！

「…一時間働けばいいんだろ！？……従業員になってやるよ！！」
「…分かったわ！」
「……しかしオーナー…！！」
今さっき彼に疑いをかけられた男が慌てて立ち上がる。
「…何かしら？６番テーブルの方…。」
「……いや…その…このシステムを知った以上…彼は………一時間しか働かないのでは…？」
「…いいじゃないの…。彼の借金生活に終止符をうってあげましょ！」
「…は…はぁ…」
男は引き下がった。いつもは十口賭けるが 突然新しい従業員が入ると男にとっては逆に賭けづらいのだろうか…

とにかくここにいる従業員の生死はこの男が少しは関与していることは間違いなさそうだ…

「……じゃあ、今回は特別に手続きなしでいいわ！……この服に着替えなさい！すぐそこにトイレがあるはずだからそこで着替えてちょうだい…。」
「……お…おう…」
カウンターの下からオーナーはビニールに入った制服を取り出し、男にそのまま渡された。

男は半ば急ぎ足で部屋を出ようとすると…
「………あっ、ちょっと待って！」
男に急ブレーキがかかる。
「…名前は何かしら…？」
「………苅谷 智規（かりや ともき）…」
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