¥時給1000万円
兵士たちはこの時間から最後まで部屋にいる。
つまり大島は第四部になったら待ち構えるはずだ…
今日の自分は次の第二部で勤務終了となる。
大島と共に行くべきか…迷っていた。
先程の光景を見た小向は、動揺して立ち上がることができない状況にあった。
部屋の端で、顔を青白くしながらブルブルと震えていた。
二葉が駆け寄っても目を開ききったまま 聞く耳をもっていなかった…
頭の中で何度も蘇る映像…
今日4時間もシフトを入れてしまったことに後悔していた。
もちろん客の中にも驚く者もいた。
その数人のおかげでなかなか第二部は進められなかった…
そんな中…
「…おい!灘!」
「……あん!?」
櫻井が再び喧嘩腰に話しかけてきたのである。
「………どうせ心の中では横田が消えて せいせいしてんだろ?」
「…んなことねぇよ!」
「……にしてはかなり明るい表情をしてるようだがなァ!!」
櫻井は 横田の死でかなり動揺している。
気にくわないものは何でも食ってかかりそうな勢いだった。
客たちは それをしばしの宴として見ていた。
「…ククク…始まったなぁ…」
「あぁ…」