¥時給1000万円
「…ハァ…ハァ…どこいったんだよ…」
息がきれてきた。
長い通路をいくら捜しても寝室や仕事場の前に戻ってきてしまい、大島の気配すら感じなかった。
寝室で大島が帰ってくるまで待つことにした…
待つ間、様々なことが脳裏によぎる。
もしかして何か探ったところを見つかって捕まっているのではないか…いやいや実は今の時間も勤務時間なのではないか…それともどこかで身動きがとれない状態に陥ってしまったのではないか…
そう思った時に部屋の窓から外を見たが、それらしき人もおらず何本か立っている電灯が暗闇を照らし、小さな虫たちを寄せ付けていた。
最悪の事態を考えただけで胸の鼓動が増した…
いても立ってもいられず、仕事場のドアの前に来た。
最終的には大島がここに来ることを信じた。
時間的に第4部の中盤…
恐らく大島もここで兵士たちを待ち伏せるはずだ。