涙の雨

「遼太と付き合う事になったから、もう遼太と関わらないで欲しいって言われたよ。そんな事言われてもねぇ…」


望月は苦笑いをしながら

白い煙をはく



「俺は教師なんだから、関わらない方が難しいのに。ね?遼太」


「そう…ですよね」


俺を見つめながらニッコリ笑う望月に

俺は恥ずかしくなって、下に俯きながら言った



―先輩、そんな事言ってたんだ

全然知らなかったな…



山田が言っていた

“忘れさせてやる”って



そういうやり方なのかなと思ったら

少しズルイなと感じた



望月の存在を忘れる忘れないは
俺の気持ちの問題なのに


それをわざわざ話すなんて…



望月とはもう別れたんだから

何の関係も無いのに




「…ねぇ遼太」


名前を呼ばれた俺は

俯いていた顔を上げて



すぐ隣にいる望月の顔を見つめた





「遼太は博文の事好きなの?」





望月のストレートな質問


俺は驚いて
一瞬、言葉が出なかった



「あの…俺は…」






困惑して何を話していいかわからない


―言ってもいいのかな…



俺は


俺は…―!
< 149 / 195 >

この作品をシェア

pagetop