涙の雨
やっとキスが終わると


今度は首筋を舐めてきた




「先生!止めてくっ…ださい…っ!」

舌がくすぐったくて

つい変な声が出てしまう



「いいんだよ…遼太。もっと感じても」



そう言うと

望月は鎖骨や首筋をゆっくり舐めてくる



「あっ…いやだ…んっ!」




男にこんな事されて感じるなんて



正直自分でもびっくりしてた


それとも望月のテクニックが上手かったのか…




「ベッド行こうか?遼太」

俺が息を荒くしていたのを待っていたかのように


笑いながら聞いてきた


「…」

ハァハァと肩で息をしながら

無言で望月を見つめる



「…わかったよ、今日はこれでおしまい」


望月は残念そうに言うと



はだけたシャツを直してくれた




「遼太にはまだ早かったかな?」

「…」


俺は黙ったままうつ向くだけ




「いきなりしてごめんね、遼太。だって女の子みたいで可愛かったんだ」



そう言うと
また俺をきつく抱きしめた


「遼太…」


俺は望月の腕の中で


ただ呆然としていたと思う




外から聞こえる雨の音が

部屋中に響いてた
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