Sin(私と彼の罪)
「ねえ、ちょっとシノ大丈夫?」
何故かカナミは私のことを必要以上に心配する。
私はあなたより3歳も上なんデスヨ。
さすがにお酒との付き合いは心得てます。
「心配しないでよ。家まで徒歩だし」
「タクシーとか使っちゃえば?」
「へーき。私はいいからそっちのアホをどうにかして」
私はカナミの隣で今にも吐きそうな男を指差す。
「う…ごめん…」
頼りなく壁にもたれかかる店長をみてカナミはふふん、と笑う。
「自業自得でしょ。ほら店長、タクシーきたよ!」
そのまま私は彼らを見送って帰り道を急いだ。
本当はカナミ達みたいにタクシーを拾いたかったけど、とにかく今は金欠だ。
出来るだけ出費は避けたい。
でも、カナミには虚勢を張ったが、実際私の足はフラフラだった。
はやく、シャワー浴びて寝たい…
ズガシャッ
それだけを考えていたからか、私は躓いて派手に転んだ。
夜中の道端に人はいなかったから良かったものの、この体制はかなり恥ずかしい。
ただそこで気持ち悪さの波が襲ってきて暫く動けなくなった。
ぐるぐると回転する頭で一言。
惨め、という言葉が浮かんだ。