インスタントラブ~甘くて切ない一目惚れの恋~
しかし
このままじゃ
いつ死んでも
おかしくなかった。



逃げなきゃ。



危険を冒しても逃げる。



生きるために!




脱走。




そのチャンス



ある夏の夜、
それは突然やってきた。



悪魔が
高熱を出して寝込んだ。




すると、
その夜、
なぜか
食事が豪華だった。




ハンバーグに
スパゲティーに
グラタン……



子供が好きそうなものが
テーブルにたくさん並んだ。




たらふく食べた。




お風呂も普段は三日に一度なのだが、どういうわけか入ることができた。



そして
珍しいことに
新しい服までくれた。



みんな
不思議そうな顔をして
部屋に戻る。




部屋のカギ。




すぐに施錠されるの
にいつになっても
その様子はない。



家じゅうの明かりが消えても鍵は締められないまま。
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