インスタントラブ~甘くて切ない一目惚れの恋~

第3章/第3節  愛は静けさ

シングルベッド。



ふたりで寝るには狭いが、かたい床の上に寝るよりはまし。



「おやすみ~」



電気を消すと、
なるべく身じろがないよう心がけて仰向けになった。



「おやすみなさい」

と、ひかり。



やや窮屈だけど、
おかげで興奮はもう冷めた。



これで
ゆっくり眠れる。



そう思って
ゆっくりと瞼を閉じた。



その直後のことだった



カサッ…




横で
衣擦れの音がした。



「レイちゃん、もう寝ましたか?」



壁際にいる
ひかりが囁くようにいった。



「あ?いや、まだ…ん?やっぱ、狭い?」



「いえ、そうじゃないんですけど……」



「じゃあ、なに?」



「おねがいがあるんですけど……」



「また~」



「すみません」



「今度はなに?」
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