インスタントラブ~甘くて切ない一目惚れの恋~

第4章/第6節  愛は臆病

目が覚めたとき、
あたしは病院のベッドにいた。



隣のベッドには
ひかりが寝てる。



起こさないように、
そっとトイレに立った。



右腕には
包帯がぐるぐる巻き。



鏡を見たら、
額付近にわかるか
わかんないかくらいの痣。



だけど、
あの階段を下まで転げ落ちたのに、

奇跡的にも
傷はたいしたことなさそう。



ひかりも大事には至らずに済んだようでなにより。



ふぁ~あ~



さぁてと、
もうひと眠りしよっかな……



トイレを済ませて戻ろうとしたら、病室前にたけるが立ってた。



「やぁ」



「どうも」



どちらからともなく長椅子のところまで移動すると腰を下ろした。



なんでもいままで
警察の事情聴取や
病院の手続きをしてたってさ。



あとで
あたしも事情を聞かれるから予定を開けておくようにだって。



それに
たけるがいうには、
あの後現場は
大変な騒ぎだったみたい。
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