インスタントラブ~甘くて切ない一目惚れの恋~
くっ付くように
向き合って立つと
ぎこちなさそうに

ひかりは
話の続きをはじめた。



「というのも部活やってて、本来帰りはいつも遅いんで。ちなみに土曜は一日塾です」



「丸一日?」



「そうですよ」



「うわ~まじで…」



信じらない、
どんだけお勉強好きなの…

学校に
塾に
勉強……



あたしと
まったく
正反対の人生送ってるってかんじ…



「それで部活はなにやってんの?」



「チアです」



「チア?」



「チアリーディング」



「ああ、あれか、コスプレ着て、飛んだり跳ねたりするやつだろ?」



人は見かけによらないっていうけど、

まさにそのいい例。



「まあ、そんなかんじです……」



「ふーん、お前がねえ」



「……」



ひかりが
ちょっと
ムッとした顔をした。



後ろから押されたかなにかしたのだろう。



あたしは
気にせず続ける。
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