駝鳥とリンドブルム

｢なるほど。記録と、幼馴染みか…｣

｢はい…｣

｢もしかしたら、一連のものなのかもな｣

｢え？｣

｢その幼馴染みが気にかかって記録が…、ということさ｣

｢あぁ…｣

｢…よし！｣



流人は膝を叩いた。



｢僕も何か、君の幼馴染みが陸上部に来る方法を考えてみる｣

｢部長…｣



気前いいなぁ。

流石、部長。



｢それと、君はもう少し、集中力をつける様に｣

｢はは…。はい｣



耳が痛いな…。

駆だったら、この苛立ちも抱えて走れるのかも知れない。

でも、私には無理だ。

不安だ。

このままの状態でいることが。





｢竜宮さん｣

｢はい？｣





｢君はリンドブルムだ。

君は走れなくていい。

君は飛べ。

君になら、飛べる｣



部長…。