告白[短編集]

｢すごくうれしかったの。
男子は胸の事いろいろ言ったり、ジロジロ見てきて苦手だったの。
でも立川くんは違う。
私を守ってくれた。


……そんな立川くんが好きでした。｣





ごめん、田代さん。


それ間違いだから。


俺、いろんな事に興味がある、健全な男子中学生だから。


健全じゃないか、妄想すごいから。



あー、どうしよう。


ここで俺がうなずけば、ただうなずけば、田代さんは俺の彼女になるんだ。


余計な事言わないで、ただうなずけばいいのに。


モテない人生、最初で最後かもしれない告白なのに。

うなずけば、これから彼女にいる楽しい高校生活が待っているのに。


高校、男子校で出会いなんてきっとないのに。


うなずけばいいだけなのに。




なんで体が動かないんだろう。