Sin〜AfterStory
『シンはいい男になりそうだから』

……ジャック以上にいい男なんか居ねーよ。

シンは心の中で呟いた。

泣き虫だし、器用じゃないけど、いざとなったらすごく強いし。

俺にしたらジャックは世界一カッコイイ奴なんだぞ。

なんて、さ。ちょっと照れ臭いけど、たまには素直に言ってやろうかな。

美味しそうな匂いにつられて一瞬、そう思ったけれど。

「シンの男っぷりをさらに上げるために、ピーマンのみじん切り追加して入れといたからな」

「あ゙〜っ!!」

シンの抗議の叫びを、ジャックは楽しそうに笑いながら無視する。

くそ、いい男だなんて褒めて損した!

『世界一カッコイイ奴』と思ってるなんて、“お父さん”を世界一尊敬してるなんて。

絶対、絶対、ぜーったい!言ってやらないんだからな!

シンのほんの少し赤い膨れっ面を、カーテンを揺らした穏やかな夜風が微笑むようにそっと撫でていった。



《End》


< 15 / 16 >

この作品をシェア

pagetop