100万粒の涙。⊹.*

―――――ガラ

「彩夏…。大丈夫か?」
涼と祐樹が入ってくる

「・・・大丈夫」
2人は無理に笑顔を作ってる

「…病名。何だったの?」
2人は一瞬固まった。
そして「さ、彩夏は大丈夫って」と言って無理に笑う

動揺しすぎだよ・・・。

「…本当の事、教えて」
2人は悲しそうな顔をしてから、ベットの隣のイスに腰掛けて、真面目な顔であたしを見た

「…彩夏、これから俺らと一緒に倉庫で暮らしてくれるか?」
「…何で?」
2人は顔を見合わせてから、あたしを見た
「…あのな、彩夏の病気は酷いそうだ。今は不安定な状態で・・・」
そこで涼は話をやめた

「・・・病名は?」
2人は黙った。
みんなも気になるみたい。

「…分からない。初めて見た症状らしい」
祐樹が静かに言った。

「…そ、それは、どう言う意味?」
「…病名も分からなければ、治療法も分からない」

そっか・・・。
あたし、治せない病気なんだ…。

「んまあっ!!!なんとかなるよ!!
だから、彩夏には俺達と一緒に暮らして貰う」
涼は真剣な顔をして言った

「…あたしのお家でって事は?」
みんなは固まった
「彩の家って何処?」
「…みんなが出入りしてるとこ」
みんなは目を見開いてる

「それって…あのマンションって事?」
あたしは頷く。

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