100万粒の涙。⊹.*


これで、長い長いパレードは幕を閉じた。
終わるとすぐにスタッフが駆け付けた。
「お疲れさまでした!!
とっても感動しました。
今日1日。ありがとうございました!!」
「いいえ。大丈夫です」
「役に立てたなら、結構です」
あたし達は顔を見合わせて微笑んだ
「「お疲れさまでした」」
祐樹はあたしの手を引いて、更衣室に連れて行った

「泣くなよ…」
祐樹はあたしの涙を手で拭う
「…ごめん」
「謝んなくていい…」
「うん」
祐樹はあたしを優しく引きよせた。
「無理すんなっていったろ?」
「…してないよ」
祐樹はあたしから放れた
「うそつき。顔が疲れてる。
それに、こんなにフラフラじゃねーか」
「……うぅっ…」
あたしは祐樹に抱きついた
祐樹はちゃんと支えてくれる。
「…俺を頼れ」
あたしは静かに頷いた
「…着替えてくるぞ」
あたしは頷いて、祐樹から放れた
そして、更衣室に入って行った

あたしは着替え終えてから、髪を濡らして色を落とした。
そして、顔も洗ってメイクを落とした。
いつも通りのあたし。
あたしは更衣室を出た。

「…この方がいい」
祐樹があたしを見てそう言った
あたしは祐樹の元に駆け寄った。
祐樹は優しく微笑んで、手を握ってくれた。

外に出ると、みんながいた

「おつかれ!!お二人さん!!」
「超感動した!!!」
「本当、彩の歌声と祐樹のバイオリン綺麗だった」
< 79 / 132 >

この作品をシェア

pagetop