*PRECIOUS DAYS*
まさか、私が先生を好きなんてね……。

恥ずかしいなんてもんじゃない。

「んなわけないって。
先生のことは、ホンマに何とも思ってへんから!」

私が、力いっぱいに否定すると遥菜が言った。

「ま、んなわけないわな〜テスト面倒くさいわぁ」

……やっぱり、みんな先生に恋するなんてありえない。

そう思ってるんだよね。

確かにそれは分からなくもない。

から、余計にみんなには相談したりなんて出来ない。


その日、私は家に帰ると真っ先に保健の教科書とノートを開いた。


たとえ、人になんて思われようと私のこの想いは誰にも譲らない。

他の生徒には、負けたくない。

私は、入試のときに先生に拾ってもらった鉛筆を見つめた後、勉強に専念した。
< 53 / 156 >

この作品をシェア

pagetop