不器用男子

キモチ

「ここ…?」

「…うん」

「でも、男子寮だよ…?」

「そうだね。」


 2人を連れて寮に戻ると、2人とも無言。


「ひなみーっ、あんた…」

「ひなみちゃん(汗)…」



 部屋に通すとこの一言。

「ごめんっ♪ 黙ってて…。」

「かっこいい人いる―?」

 優里は、ニコニコしてこっちを見てくる。

「優里ーっ!! ここにいるぞーっ!!(泣)」

 祐武が悲しそう。


「冗談よ。 で? もしかして、ここに木下いるとか…?」

「そーだよ?」

「ぬおっ!! チャンスじゃない!! いろいろできるわっ!!」

「いろいろ!?」

 こそこそと私の耳に口を近づけてくる。




「ひなみちゃーん!! 入るよーっ!!」

 優里が口を開けた瞬間凌君が部屋に入ってきた。

「あっ、凌君!!」

「友達と一緒? 珍しいねーっ!!」


 ニコニコして部屋に入ってくる。


「ちょっ、あれって…山崎先輩じゃん!?」

「知ってるのー?」

「知ってるも何も、学校のプリンスだよ!!」

「うわっ、本物だ。」

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