甘い夜の、願い事。
「楓くん、これ、桃に渡して来てあげてくれる?」
「うん。…母さん、“くん”要らない。家族なんだから。」
ニコッと笑うと、母さんは『きゃーもー!カッコイイんだからー。』ってわけわからんこと言って寝室に戻って行った。
桃の部屋は、俺の向かいにある。
何でよりによって…って思うけど、他に空き部屋がないから仕方ない。
――コンコン
「入るよ。」
ドアを開けると、机に突っ伏して寝てる桃がいた。