お兄ちゃんは危険な××!
ちら、と体育館の壁にかかっている時計を確認すると、10時40分。
やばっ!
バレーの試合11時からだから、もう行っとかないと!
「日菜子、そろそろバレーコートに……」
「須藤さん」
立ち上がろうとすると名前を呼ばれて、上を見上げた。
見上げた先にはホイッスルを首にかけた二井くんがいた。
「須藤さん、具合悪いんじゃない?」
「えっ?」
二井くんにそんなことを言われるなんて思ってもみなかった私はこれでもかっ!てくらい目をまるくした。
鈍い二井くんに気づかれるほど私具合悪そうにしてたのかな。(←ひどい)