from Maki to Kazu.from Kazu to Maki
追伸
 私の引き出しから。ひとつ。トラックに乗っていた若い頃、会社の問題で元ヤクザの抗争に巻き込まれたの。現場、砂工場の騒音の中を歩いていたら後ろから2tの砂袋を下げたフォークリフトに突っ込まれた。頭の良い私は(そう言わせて)瞬時に現実を理解し、出来る限り、倒れながら横に飛んだの。でも、残った両足の上にリフトは乗ったまま停まった。いつもはラフにハーフパンツを穿いてた私がその日だけはジーンズだった。バスケットシューズも。高校時代のバスケットシューズだった。何の気まぐれか。遠のく意識の中、腰まで伸びた髪の脇には私の引きちぎれた足があったし凄い量の血が私の体を濡らしているのを見た。何度か目を覚まし救急車の中で隊員に名前と年齢、連絡先を話し、病院を指定した。次に気がついたのは病院のロビーで運ばれているとき。周りの人間達のどよめき、悲鳴で酷いのだと知った。「ジーンズと下着を切ってもいいですかぁ?」馬鹿なナースが話しかけた瞬間、「この病院は駄目だ。都内へ転院しなくては。パンツ、どんなの穿いてたっけ」こんな呟きを心でしたの、覚えてる。走馬灯。。両親に詫びてた。「ごめんなさい。先に逝きます。お兄さん、あとはお願いします」でも、生きてたし8回のオペをしリハの後、「一生車椅子」宣告から逃れてた。傷は消えないし皮膚移植を重ねたからスカートも水着も諦めたけど。機能が回復し社会復帰できたら良い、指針も決まってた。
 引き出しにまた、しまうね。。嫌だから読み返さずに送信する私を許して。
maki

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