だから、また君は


「…みいは好きな奴いるか?」


建物の陰に場所を移すと
先輩が静かに口を開いた。


「いま…せん」


好きな人どころか、
親友だって失いかけてるのに。


「そっか…」


先輩はしばらく
うつむいたまま黙り続けていた。


「先輩?」

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