誓いの言葉・高校編
張り詰めていた気持ちが一気に切れた


不安でたまらない


お母さん叔父さんを助けて

声を殺してただ玄関先で泣いた



すると
ふわっと暖かい物に包まれた


ーーーーーえ?


「何で一人で泣いてんだよ。全然大丈夫じゃねぇだろ!」


私は驚いて顔を上げるとそのまま家の中に連れられ
玄関で省吾さんに抱きしめられた

「どうして…」


「お前、病院でも家でもずっと苦しそうな目をしていた。なぁ……吐き出せよ!お前だって不安で苦しいだろ?
一人で全てを消化できる程大人じゃないだろ?
本当の気持ちに無理して蓋してるよな?

彼氏でもない俺が言うのは変だけど
俺…お前がいつか壊れてしまうんじゃないかってすげぇ心配なんだ



くそっ………うまく言えないや………」



私は思わず省吾さんの背中に腕を回し声を上げて泣いた

省吾さんは私の頭を優しく撫でながらずっと抱きしめていてくれた

時折"大丈夫だから" "お前は一人にはならないから"
って語りかけてくれた



私は省吾さんに抱きしめられたまま眠ってしまった




翌朝になりベットの中で思い出した私は恥ずかしさで泣きそうだった
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