仮想友達

携帯をバイブ設定にして握りしめたまま、周りを見渡す。

知らないおばさん、
おじさん
おばぁさん
おじぃさん
子供



そして、自分と同じくらいの男女に目を移す。
この子達とメル友の違いなんてほとんどない。

電子機器で繋がっているだけの、細い絆。

それに固執して携帯を離せない自分は、大人から見るとさぞ馬鹿らしいんだろう…

そう思いながら揺られるバスの気持ち良さにゆっくり

目を閉じた。
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