加害者は俺、被害者は私。
「女として意識しちまったら最後、俺は兄弟…双子という壁を壊そうとした。でも、勇気なんか出なかった…俺は、この関係を壊すことに躊躇したんだ」
上を見上げて、息を吐く秦汰朗さん。
「そしたら…躊躇している間に、珱平と出会って…その親友になった珱平に、はるが惚れた」
悲しげに揺れる瞳に、私は手をのばす…けど、触れてはいけないものだと悟った。
これは、彼の問題だから。
私はただの聞き役。
ただ聞いて、彼の思いを知ることが、今の私のすることだから。
彼を…少しでも甘やかしてはいけないんだ。
彼、さっきのはるさんに言っていた言葉を、自分にも言い聞かせていたんだ。