恋愛倶楽部 -love-
で、そろそろ部活が終わる時間帯だから校門付近に行きたいんだけど。
「風音、嫉妬の怨念ならオレじゃなくて黎緒先輩に」
「まず奏斗を地獄に落としてからね」
「なんだそれ、意味わかんねーって!」
ほっとけばギャーギャー騒ぐし。
「風音さん、その調子です」
「牡丹までオレを殺す気か!?」
「2人とも楽しそうなので、それでもいいかと思いまして」
果たして天然なのか?
牡丹の判断基準が謎めいている。
「あ、もう時間だね。
急がないと間に合わないんじゃない?」
……だったら離れてください、黎緒先輩。
そんなわざとらしく時間を教えてくれなくても、わかってますから。
その意地悪な目で、こっちを覗き見ないでください。
あたしが動けない原因は、あなたがあたしを束縛しているからなんですよ!
相変わらずニコニコしている黎緒先輩に、思わずため息をついてしまう。
「あーもう……わかりました。
先輩も一緒に来てください」
結局、最後に折れるのは毎回あたしという決定事項。