不器用な関係
「同じ高校に来たら 俺と付き合ってな。」


バスケ部が使用する第一体育館裏


“付き合ってくれないか?” でも “好きだ”と言われるわけでもない


でも、なぜか


「……はい。」


そう答えてしまったんだ

あの時も先輩はふわりと笑って…


「じゃあ、待ってるから。」


何事もなかったように立ち去ろうとする先輩の背中に向かって


「先輩の名前‥、教えて下さい。」


「‥‥‥冴嶋 渉。」



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