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おんぶだっ


嬉しそうに乗ってきた


今日は楽しかったね


うん!!


とってもいい声で


午後通った道をもう一度通る


疲れたね


なんて話してたら


目の前に葵がいて


背中に背負った彼女が
あっ!!って言うまで
気がつかなかったけど


僕はいつの間にか
あの道を歩いていた


咲馬、来てくれたん?


でも背中の新を見て
違うと気づいた


これはその…


するといきなり
頬っぺたをツネふる


新、止めて痛いよ


首を振る彼女


さくちゃんの
こころがいたいよ


耳元でつぶやく


これが勇気になったかも
しれないね


葵…

そう言ってベンチに座った


思い出がつまった
この眺めを見ながら


やっと受け入れられた


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