君と過ごした日々






「さ、そろそろ行こっか綾!」


そう言って、春香はうちに背を向ける。

「…はるか」


「ほら、夢斗もいつまでそこにいるの?準備してー」



「はるかっ!」



「…なによ、」


ようやく振り向いた春香は、冷めた顔をしてて。

でも、どこか温かくて。



「電話を勝手に取ったことなら、謝らないわよ。」


はっきりと、言った。


「…わかってるよ。」


春香が、うちのためにやってくれたってことぐらい。




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