水島くん、好きな人はいますか。


「いいの?」

「……、えっ!? み、みくるちゃっ……」


はらはらと涙を流し始めたみくるちゃんに、おろおろしながらティッシュを探せば、


「またあたしと仲良くしてくれるの?」


みくるちゃんが涙声で言った。


つられて涙腺がゆるんだわたしは下唇を噛み、数秒こらえた。


「わたしでよければ……っ」


ぐっと眉を寄せたみくるちゃんは次の瞬間、ぼろっと大粒の涙を落とすから、わたしまでじわっと目が潤んだ。


「うっ……ま、万代ぉ~っ!」

「つられるから泣かないでよぉ……っ!」

「だって、う……ひっく、なにこれ止まんないぃいい」


涙を拭い続けるみくるちゃんが、笑う。わたしも、笑う。


泣きすぎだよ。鼻赤いよ。ってお互いティッシュで鼻をかみながら、また笑い合った。



「俺にも言ってほしいなー」


コン、と。いつの間にか開けられていたドアを、いつの間にかいた水島くんがノックし、微笑んでいた。


「京っ! え……。いつからそこにっ」

「帰るって挨拶しに寄った5分くらい前から」

「うっそ! あはは。見られてたーっ」


涙のあとを拭うみくるちゃんが笑っているあいだに、水島くんがわたしと向き合うように近くへ腰掛けた。


わ……。え、帰るって言わなかった!?


まだ鼻赤いだろうから、見られたくないんだけどな……。
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