シークレット・ワード
奈緒が幸せになってくれんならなんだっていい
次の日の朝教室に入ると奈緒がいた
「おはよう…奈緒」
「あ、おはよ」
ものすごく居心地の悪そうな顔
お前のそんな顔が見たい訳じゃないのに…
「ごめん、私トイレ」
俺を避けるように席を立った
「おはよー夏樹」
「ゆ、め…」
こいつにも会いたくなかったな
「そんな顔しないでよ…」
「わりぃ」
何だか自分の気持ちも訳わかんねえ
俺は奈緒が好きだ
それに偽りはねぇ
でも奈緒がそうじゃなかったら俺はこの気持ちを隠さなきゃいけねぇのか?
ー夏樹目線endー