君の声。
ーガラッ
「おはよー♪」
笑顔で挨拶する雪と無言で教室に入る俺。
俺は真っ直ぐ自分の席に行く。
「と、藤堂君!おはよう!」
席に座る前に話しかけてきた女子。
名前、なんだっけ、
「おはよう。河内さん」
「お、おはよう!」
「ん」
二回言ったのはなんだ?
とりあえず自分の席に座る。
さっきの女子は他の女子となにか騒いでるのが見える。
「よっ♪ハヨ♪天然タラシ♪」
「楢橋ー‥」
楢橋 進
ナラハシ ススム
小5からの幼なじみ。
明るい茶髪。
制服はかなり着崩して、まぁ、多少は俺も着崩してはいるが、コイツは不良。
くされ縁で、悪友みたいた感じ。
「るせぇよ。タラシはお前だろ?」
「まぁねん♪今日も雪ちんと登校?」
「あー‥まぁ…」
コイツは、全部知ってる。
俺が雪を好きな事も、俺がイヤホンをつけ続ける理由もー‥