君の声。





ーガラッ




「おはよー♪」




笑顔で挨拶する雪と無言で教室に入る俺。




俺は真っ直ぐ自分の席に行く。




「と、藤堂君!おはよう!」




席に座る前に話しかけてきた女子。




名前、なんだっけ、




「おはよう。河内さん」



「お、おはよう!」



「ん」




二回言ったのはなんだ?




とりあえず自分の席に座る。




さっきの女子は他の女子となにか騒いでるのが見える。




「よっ♪ハヨ♪天然タラシ♪」



「楢橋ー‥」




楢橋 進
ナラハシ ススム




小5からの幼なじみ。




明るい茶髪。




制服はかなり着崩して、まぁ、多少は俺も着崩してはいるが、コイツは不良。




くされ縁で、悪友みたいた感じ。




「るせぇよ。タラシはお前だろ?」



「まぁねん♪今日も雪ちんと登校?」



「あー‥まぁ…」




コイツは、全部知ってる。




俺が雪を好きな事も、俺がイヤホンをつけ続ける理由もー‥








< 5 / 157 >

この作品をシェア

pagetop