COOL LOVER


つ、つつっ…



「翼、くん…」



後ろには、顔を見なくても不機嫌であることがわかるくらい黒いオーラの翼くんがいた。


怖いよっ…!!!



「ぉ、おはよ…」


「なんで電話に出ない?
メールも返信ないし。

昨日だって、なんで先に帰った?」



挨拶を返してくれるワケではなく、質問攻め。


……怒ってる…?



「…ごめん。家に帰ってすぐ寝ちゃったから…
昨日はお母さんに呼ばれたって言ったでしょ?」



また泣きそうになって、俯きながら答えた。

翼くんからの反応はない。




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