バケバケ




シイは私より早く食べはじめた。


「美味しい!」


焼きうどんがよっぽど気に入ったのかシイはお代わりを頼んだ。


なんて図々しい。


「たくさん食べて。」


母は上機嫌。


私はなるべく視界に入らないようにテレビを見た。






シイには感謝してる。


あの時シイが来なかったら私は箱に閉じ込められてた。


でも…


やっぱり現実味はないし、全部信じるなんてことも出来ない。


だからシイがバケバケで、ここに住んでるっていうのも納得がいかない。


こうして何もなかったみたいに私は今生活してる。


トキが何かを起こすなんて言ってたけど…


テレビのニュースだっていつもと一緒。









−ここで、臨時ニュースです。







< 25 / 469 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop