バケバケ
7.今度こそ
7.今度こそ
洋子が空中庭園を出ていったあとも戦いは続いた。
双子のバケバケの力はだんだん強くなり、とうとう千秋が敵の攻撃をかわしきれず、倒れてしまった。
俺も燕も力が尽きかけていた。
燕は持ち主である千秋が倒れてしまったことで、心の力が供給されない。
当然、持ち主がいない俺にも心の力は供給されない。
しかし、急に相手の力が弱くなった。
きっと洋子だ。
洋子がこいつらの持ち主を見つけてくれたんだ。
「燕、チャンスだ!まだやれるか?」
「……当たり前…。」
俺の体はすでに半分以上を黒い炎が覆っていた。
これは…
あの日の契約の印。
これ以上広がったら、きっと取り返しのつかないことになる。
最後だ。
もうこれで決めなきゃいけない。
「燕、相手に隙を作ってくれ。ちょっとだけでいい。」
「……わかった。」
燕が双子の前に飛び出し、白い壁を出した。