バケバケ
シイは頬に付いた血を拭いながら言った。
「バケバケはなんか一つ能力を持ってるんだ。元のモノにちなんだ…」
「ふーん。じゃあさっきの男は何の能力を持ってるの?」
「わかんない。」
シイが小さくため息をついた。
「何のバケバケか分かれば能力を予測出来るんだけど…」
そうなんだ…。
映画やテレビで見る超能力みたいなものかな?
バケバコもトキの能力なんだろうか。
バケバケがみんな特殊な能力を持ってる…
ってことはシイも?
「シイ。」
「なに?」
「シイも能力持ってるの?」
「……持ってるよ。」
「どんな?」
「時が来たら教えるよ。」
シイはあんまり能力について話したくないみたいだった。
だからこれ以上きくのは止めた。