バケバケ
「ほぉー、じゃ追い詰めてみるか。」
灰音がにたりと笑った。
「?」
「おーい、エレジー。この前作ったアレ、今出してくれ。」
「わかったわ。」
エレジーが鏡を俺に向ける。
その瞬間、辺りが白く光った。
「!!」
眩しくて目を閉じる。
目を開くと…
「なんだこれ…」
俺は銀色の檻の中にいた。
「エレジーの能力を利用して俺が作った特製の檻だよ。」
「何するんだ、出せ!」
「やだね。急に暴れられたらたまんねーよ。俺人間だし。」
「こんなことしなくても俺は暴れたりなんか…」
「暴れるね、これから。……洋子ー?」
エレジーの後ろにいた偽洋子が顔を出した。
「なぁに、お兄ちゃん?」
…お兄ちゃん…?
「―――!!…お前洋子になに言わせてんだ!!」
「妹萌えなんだよね、俺。……じゃあ洋子、おつかい行けるか?」
「うん、お兄ちゃんの言うことならなんでもきくよ。」
「そうか、いい子だな、洋子は。」
灰音が洋子の頭をなでる。