小さい頃に習うこと、大きくなってわかること


多部ちゃんに話があると呼び出された時、あたしは彼女が駆に思いを伝えたことを確信した。


それでも、何か別の話の可能性もゼロじゃないわけだから、やっぱりちょっと緊張しながら、女子校近くのファミレスに入った。


多部ちゃんはあの時と同じ席で、あたしのことを待っていた。


けれど、「先ぱーい!」なんて手を振る彼女の髪は、肩の辺りまで短くなっている。


「髪、切ったの?」


そう聞きながら席に座る。


「はい!フラれちゃいましたから!」


多部ちゃんは明るくそう言った。


「そっか」


多部ちゃんには申し訳ないけれど、それは当然の結果だった。


一見、2人ともサッパリしているように見えるけれど、本当はすごく深く思い合っているんだ。



多部ちゃんは窓の外を見ながら話し出した。


「あたし、本当は駆先輩がこっちに来るんじゃないかってちょっと思ってました。駆先輩があたしと話してても、愛生先輩は全然妬かないし。2人はもう冷めちゃってるんじゃないかって思ってたんです」


そこまで言うと、多部ちゃんはこっちを見て笑った。



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