10yearの赤い糸
「別に」

そう言って

去ろうとしたら

手首を掴んで

止められた。


「いったぁーぃ。何すんのよ!」

あたしは

掴まれた手を

振りほどいた。

「あんた、桜南高校だろ?」

「は?だったら何よ?」

「俺も桜南!」

「だから何?」

「俺、1年D組、森崎ルキ!北田ルカさん!あなたに一目惚れしました!」

「ひと。。。ヒトメ。。ボレ。。?!」


唐突な展開に

頭がついていかない。


「付き合ってくれるよな?」

そんな。。。

くれるよな。。。って

何故ゆえ

上から目線なんだ?


「思考回路が。。。」

「は?意味わかんねぇーし」


いやいや。。

思考回路停止して

理解できないのは

あたしだって。。。



答が

見つからなくて

あたしは

逃げるように

立ち去った。

イヤ、逃げた。

< 5 / 20 >

この作品をシェア

pagetop