花の咲く教室
白菜からは怒りのオーラが出ていた。あのうるさい朋子達でさえも口を開けて見ている。
「…祐志……あなた…」
白菜が言葉をつづけようとしたその時だった。
キーンコーン
大きな古びた時計台から発せられるチャイムが響き、授業の終わりを告げた。
白菜は口をつぐんでそのまま教室を後にした。
ガタン
ドアが閉まる。
「なっ…チョー険悪ムードじゃねっ!?」
「白菜の奴、祐志君があのブサ子(つぐみ)にとられたとおもったんじゃぁ~ん?」
「やぁだぁ~~、嫉妬ぉ~~?」
一斉に教室中はうるさくなる。朋子達は大声で悪口を言い始めた。
はっとした教師が、
「あー…オホン。今日の授業はここまでだ―。p16まで宿題な~。」
「「「え~~~!?」」」
と、批判の声が上がる生徒をよそにこそこそと逃げるように教室から出て行った。