白虎連合Ⅳ





「ゆいは、ゆいはどうなんすか?!」


「お兄さんですね、大丈夫ですよ」






先生に詰め寄った寿さん。

俺は真横でそれを見ていて。




大丈夫。

その言葉が頭を巡る。








「よかっ、」


「ただ、頭を強く打っていまして」


「え…?」


「もしかしたら何らかの障害があるかもしれません、断定は出来ないですけど」







何らかの障害?

そんなん、ゆいさんが生きてくれたなら関係ない。





よかった、本当によかった。

やっと生きた心地がする。







「では今から病室に向かうので、」








そう言い、手術室から横たわる人が出てきて。

看護婦に押され出てきたのは、










「ゆい、さん」









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