三角形(仮)
「へーい」
原宿に向け運転を再開する。
…俺は何で呼ばれたんだろか。
赤信号で停車し、彼女に話し掛けられた。
「すぐるぅ、久しぶりだね。この前はごめんね」
「もういいって。怒ってないし」
「良かった!それでね、前から2人にすぐのこと話してたんだけどね、会ってみたいって言うから。急にごめんね?今日仕事だった?」
「今日は定休日だから別に気にすんな」
彼女の頭を撫でようとするが、手が止まる。
友人が後ろに居るからか、はたまた彼女の見た目が変わったからか。
「ちょっとー!2人でラブラブしてないで、ちゃんと紹介してよ!」
「ごめーん!左のショートが愛香(まなか)で、右の黒淵眼鏡が穂純(ほずみ)。大学のサークル仲間なんだぁ」
愛香は金髪のショートヘアで、穂純はワインレッドのような髪色にダテの黒淵眼鏡をしている。
「で、彼氏の勝」
「どうも」
彼女の友人にはよく見せておかなければと、仕事時のような笑顔を作り、後ろを振り返る。
「はじめまして!マジカッコイイ〜ココがレオをフったのも頷ける〜」
「ちょっと穂純!」
慌ててココが制止をかける。
信号が青に変わる。
俺は運転を再開する。
彼女は大方レオという男をフッたのだろう。
「つかココ何のサークル入ったの?」
俺は敢えて触れない。
「オールラウンドサークル!!」
「ただの飲みサーでしょ?」
「バレた?」
笑顔で返す彼女を横目で捉える。
誰かに告白されても、俺に笑顔を向けてくれればそれで良いのだ。
。