三角形(仮)



「…見た目?仕種?」


苦笑いの俺。
考えて絞り出した答えがコレだ。

俺は彼女に好かれる事に精一杯で、自分が彼女の何処が好きなのか、真剣に考えた事がなかった。
いつも彼女を見つめる事に必死で、自分自身を見つめてこなかった。


いや、彼女の事もちゃんと見つめられてなかった。




「はぁ…。ま、そんな所だと思ったけどな。本当に好きじゃない人と付き合ってた、お前もココちゃんも両方悪い」


「待て!俺はココの事ちゃんと好きだったぞ。じゃなかったら2年も付き合ってねーし」


「それはお前が他から取られたくなくて意地になってただけじゃねーの?」

「……」

「お前モテるから、ココちゃんみたいに自分の思い通りにならない子が初めてで、珍しかったんだろ」

「……」





俺は、否定したいが出来なかった。

否定する理由がなかったから。



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