三角形(仮)



「ケンカした?珍しくね?!しかもお前がココちゃんにキレるとか有り得ねぇ‥。今回ココちゃん相当な事したんだな。…つか何された訳?」

「20万のバックを買えって言ってきた」


俺は、枝豆を食いながらビールを飲む。


「それだけ?」

「は?それだけって何だよ!!」


俺は思わずビールを握り締めてしまい、缶がへコんだ。


「だって前に倍の値段のバック買おうとしてたじゃん。今回だって買ってあげそうじゃん」

「……いや、あれは結局5万のバックで収まった。それにあの時は買ってあげたかったって言うか‥。」

「じゃ何?今回は買ってあげたくなかったって事か?」

「……んー……買ってあげたくなかった訳ではないんだけど……それよりもココが俺の事なんて何も考えてないんだと…改めて感じて……キレたというか…」


俺は途中ビールを飲みながら、その時の気持ちを考えながら話す。


「………」

「俺バーテンって嘘付いてるじゃん。俺の給料がどれ位なのか、だいたい分かるだろ……それなのに、そんな高価な物買えって言うココの神経を疑うというか……」

「………」

「本当の俺の給料なら余裕で買えるけどよ…、それでも何だか買うが嫌で‥金の問題じゃねぇ。………………てか5万のバック買ったの1年くらい前だし、今日は急に何で買えって言ったんだろ?前にバック買ったのは、俺が原因でケンカした時に仲直りする為だったし。今日そんな感じじゃなかったし。…はぁ…ココがわかんねぇ。……もしやついに、俺をただの財布にしか思ってないのか………」


俺は上手くまとまらない頭で考え、彼女への不安事を全て吐いた。途中からはマサに聞かせるというよりも、自分自身に問い掛けていた。


マサは口を挟むことなく、俺に全部を話させようとしてくれた。









暫し沈黙の後、マサが重い口を開く。


「…お前はココちゃんの何処が好きな訳?」

「………」






何故か言葉が出てこなかった。

咽喉が張り付いた様に動かないが、目は上下左右を彷徨う。

俺は必死に答えを探す。














俺はココの何処が好きなんだ?



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